2014/01/17

奈良の室生寺を訪ねて***

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名古屋で、今年最初の新プロジェクトに関する会議がありました。。
JXDA(日本ゼリスケープデザイン研究協会)の代表理事である小出兼久先生と
岡山支部代表の大森茂昭さんと3人・・・
会議の翌日・・奈良の室生寺(むろうじ)に新プロジェクトの祈願成就に行きました。。。
奥深い山と渓谷に囲まれた室生の地は、国宝や重要文化財などの文化遺産の宝庫にも関わらず
「無」とでもいうべきだろうか?・・強い主張のない景観が、あたり一面に広がり・・
なにか・・・もの悲しさが感じられる静寂な空気が漂っていました。。
ここは、昔、仏教界において、山林修行の道場だったということですが・・その反面、
四季の移ろいを静かに語りかける文学の世界が、室生寺という山岳寺院にはあると聞きます。。
 
 
 
屋外に建つ五重塔では、日本最少のもので、16.1mしかないそうです。。
 
この寺院の至る所で、花芽をいっぱいにつけたシャクナゲが出迎えてくれます。。
室生寺のシャクナゲは有名だそうです・・・
 
奥ノ院までの長い道のりでは・・山野の歴史を感じさせる大木のスギをはじめとした樹木が
雄大にそびえたち・・ぼくも、なにかしら自分が山伏にでもなって、武者修行に来たような心持ちで
「何事も修行ですねぇ~!」という言葉が自然に口をつく・・といったような状況で息を切らしながら
とてつもない数の石段を、てくてくと3人で登ってゆきました。。。
 
 
室生寺は・・
なにか感覚的なものを養う場所でもありました。。この風景を見ながらの、小出先生の
興味深いお話の中で・・断片的に浮かんだ感覚的なものが2つ!その1つが・・・
このあとご紹介する「雨の庭™」の物語です。。これをストームウオーターくん第2話とし・・
作品にしてみました。自分にとっても、今後・・思い入れ深い作品となりそうです。。
連れてきていただいた小出先生にはホントに感謝しております。。。

  「雨の庭™」の物語      *ストームウオーターくん*


今回のお話は・・「雨を降らしている雲」が主人公です。。植物のおこなう「蒸散」の重要性も一緒に
考えながら読んでみてください。。
ストームウオーターくん




            ・・・・・・・・・・・・・・ 第2話 「泣き虫クラウドくん」・・・・・・・・・・・・

グレイウオーターくん

いつも・・グレイウオーターくんをお腹いっぱい飲んでいる 

泣き虫クラウドくんは、お腹が痛くて

いつも いつも泣いています。。。

泣き虫クラウドくんと呼ばれているのは・・

汚い水を飲んでは・・・

涙の雨を降らせているから。。。





           「何で?お空の上にまで、こんなに汚れた水が・・飛んでくるの?」


     悲しくて・・・さみしくて・・・お腹も痛くて・・・いつも いつも泣いている。。

「人間様!あなたが地上で一番偉いのなら・・・もう少し私たちのことも考えてくれないかい?」

泣き虫クラウドくんは、グレー色に染まった自分のからだと、大粒の涙の雨で訴えているのに・・

下界にいる人間たちには、その「天からの声」は少しも届いてはいないようだ。。。。

そろそろ・・泣き虫クラウドくんは、泣いて、怒って!・・・大きなカミナリ雲に発達しそうだ・・・?

ちょうどその時、上空を流れてきた 泣き虫クラウドくんの真下には「雨の庭」という・・・

グレイウオーターくんをきれいな水に甦らせることのできる、あのガーデンが広がっていたのです

植物界の神様は・・泣き虫クラウドくんの声が聞こえていないふりをする人間たちに代わって

植物たちの持つ・・「水をきれいにする力」と、土の中につくった・・「水をろ過する技術」を

泣き虫クラウドくんに見てもらおうと・・また1つ「雨の庭」をつくっていたのです。。。

>>まだまだ下界も捨てたもんじゃないよ!と泣き虫クラウドくんに分かってもらうためにもね。。

「雨の庭」にいたストームウオーターくんたちが・・みんなで声をあわせて一斉に叫びました。。。


              「そんなに泣かないで・・僕たちを食べておくれー!」と。。。
 
そう言うと・・ストームウオーターくんたちは、木や草花の葉から生まれた水(蒸散)となり・・
 
窪地のミナモ(水面)からも蒸発し、その水は・・ちいさな蒸気となり・・・上昇気流となって
 
泣き虫クラウドくんのお口めがけて、その身を捧げていったのです。。
 
>>>泣き虫クラウドくんに召されることを・・とても幸せに感じながら。。。<<<
 
 
「ありがとう・・ストームウオーターくん!とても心のあたたまる・・大切な水(命)をいただいたよ」
 
泣き虫クラウドくんの目から出た うれし涙は・・グレー色をした泣き虫クラウドくんのからだを
 
真っ白な雲へと洗い流したのです。。
もうこれで・・・・・・・泣き虫クラウドくんは卒業ですね!!
 
これからは・・われわれ人間たちが、クラウドくんにやさしい雨を降らせてもらえるような
 
そんな「雨の庭」をつくっていかなければならないですね。。。
 
Produced by Junichi Inaya
 


 

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